シーンごとに教えて!①お誕生日
「どんなお花を送れば良いの?」
お誕生日編
お花を送るシーンって、いろいろありますよね。
お誕生日、結婚式、出産、発表会、歓送迎会、入学卒業、就職祝、開店祝い、新築祝、結婚記念日。授賞式、快気祝い、お供え、母の日や、クリスマスなどのイベントなど、挙げれば、キリがないほどお花を贈る場面は様々です。
そんなお花を贈るシーンにおいて、みなさんのお悩みを、一つでも多く解消できるように、当サイトでは、一つ一つ掘り下げていこうと思うのですが、まず最初にお伝えするのは、なんといっても、一番多くご注文をいただく、
「お誕生日に送るお花」
についてです!
基本的には、難しいものなんかではなく、ほんのちょっと気を付ければ、誰にでも対応できることばかりです。
お誕生日にお花を贈る達人こそ、フラワーギフトマスターへの大きな第一歩です。
今回は、以下の流れにて、みなさんに情報をお伝えいたしますね。

目次
プロローグ「お誕生日の花贈り」


お祝いに贈るプレゼント! といえば、やっぱり、お花よね。

そうね。 プレゼントとして人気のお花は、 ありとあらゆる様々なシーンで、 使用されているものね。

じつは仲良しのリリーちゃんが、 今度お誕生日なんだ。

あら、リリーちゃんお誕生日なの? お祝いの中でも、お誕生日は、大切な人の一年に一度だけの特別な日。この機会に、ローズちゃんらしい素敵な演出で、リリーちゃんの心にずっと長く残る、そんな素敵なお花を贈ってみたらどうかしら?自分の誕生日に素敵な花をもらえたら、リリーちゃんもきっと嬉しく感じるはずよ。じゃあ、さっそく、まっちーさんのアトリエに行ってみましょうか?

ああ! まっちーさん、お花屋さんだもんね! うん! 行ってみよう!
あっ! ローズちゃんと、華さん、いらっしゃい! 久しぶりだね。お花買いに来たの?


うん! 大切なお友達が、今度お誕生日なの。

ローズちゃん、お花買うの初めてだから、 まっちーさんのお花屋さんが、 一番だと思って、連れてきちゃった。
おお! それはとっても光栄だね。ウチを選んでくれてありがとう。
「あの人は、どんな色合いのお花が好きだったかなぁ。」なーんて、そんな風に大切な人のことを想い、あれこれと想いを馳せるのは、それだけでとっても幸せな時間だもんね。 あわただしく過ぎ行く日常の中で、 花束を貰う機会って、一般的にはまだまだそんなに多いとは言えないけど。。。
だからこそ、サプライズの演出なども、それがバッチリ!お相手の方のハートをつかむことになれば、より喜ばれること間違いなし!だよね。
大切な人のお誕生日だからこそ、ちょっと他では見たことないような、そんな特別なお花をプレゼントして、この日だけのスペシャル感!を演出してみるのも、結構オススメだよ!


わぁ! お花を贈るのって、めちゃくちゃ楽しそう! 買いに来た私が楽しくなってきちゃった! あれ? でも、よく見てみると、 フラワーギフトって、 花束とカゴに入ったタイプがあるよね? これってどう違うの? お誕生日は、どっちが良いとかある?
ああ!カゴに入っているタイプは、フラワーアレンジメントっていうんだよ。たしかに花束とは見た目もちょっと違うもんね。了解!じゃあ、お誕生日プレゼントにお花を贈るときに、花束とフラワーアレンジメントなら、いったいどちらが最適なのか、ちょっと、今から分かりやすく説明してみるね。

花束とフラワーアレンジメント、どっちが良いの?

じゃあ、まずは、お誕生日の贈り物として、花束とフラワーアレンジメントのどちらが、最適なのか、説明するね。


ありがとう!とっても楽しみ!
まず、お誕生日を、セレモニーとして、演出重視で考えるのであれば、やっぱり花束のほうが、構造的に束にする分、茎も長く使えてボリュームが出せるから、まさに華々しい演出には、ボリュームのある花束がピッタリだよね。アレンジメントには必須の、カゴや給水スポンジなどのお花以外の材料費が、ラッピング代くらいしかかからないから、同じ金額なら、大きく作れるんだ。


ドラマや映画などでも、お祝いの席で、花束を渡すシーンは、まさに映えるワンシーンとして、演出されてますよね。女性なら、あんな風にお花をもらって喜ばない人は絶対にいないと思う。
そうだよね。花屋という仕事柄、リアルでそういうシーンは、たくさん立ち会わせてもらったけど、みんな幸せそうな顔してて、なんかこっちまで幸せにしてもらえるんだよね。
ただ花束というのは、構造上の問題でどうしても保水が弱く、長時間そのままにしておくと「水落ち」という症状が現れて、お花がしおれて、枯れてしまうので、長時間の保管には、あまり向いていないんだ。 だから、お祝いの席なんかで受け渡してから、二次会、三次会などと宴が進むにつれて、ドンドンとお花がしおれてしまう可能性は、とても高いよね。 冬などの寒い時期であれば、なるべく涼しい場所に保管することで、お花をきれいなままお持ち帰りいただくこともできたりするけど、夏の暑い時期なんかは、直射日光でも当たろうもんなら、ほぼ水落ちしてしまい、お花がしおれてしまうなんてことも少なくはないんだ。
あと、お家に持って帰った後は、花束のままにしておくと、どんどんとお花が枯れてしまうので、花瓶などにお花を移してあげないと、お花を飾り続けることができないのも、難点といえるかな。お家に花瓶があって、本人も、お花を花瓶に生けるのが大好き!なんていう人にとっては、それも最高の時間として楽しめるけどね。 でも、「お花は大好きだけど、花瓶なんて家に無いし、お花を生けた事なんて無い!そもそも仕事が忙しくて、お花に時間を取ることが全然できない!」なんて言う人にとっては、花束をもらっても、その後が大変で、せっかくお花を楽しみたくても、全然楽しめない!なんていうことになっちゃうだろうね。


そうか~。花束はボリュームがあるけど、保水が弱いから、長時間の移動には向かないし、そのあと、お花をお生けることまで楽しめる人なのかどうか?というのが、事前にわかっていたほうが、より喜ばせることが出来るってことになるのね。ちょっと調べてみようっと。
そうだね。だから、そういった意味で、翌日以降のことも考えるとなると、やっぱり一番手がかからないのは、フラワーアレンジメントになるね。
フラワーアレンジメントは、お花専用の給水タイプのスポンジ(よく、オアシスとか言われることもあるよね)を、カゴのサイズに合わせて埋め込んでいるので、そのままでも、1~2日くらいは、花持ちするし、その後も、お水を足してあげるだけで、さらに数日は綺麗にお花に水をあげ続けることができるんだ。でも、いくら保水が強いからと言って、真夏の炎天下の中や、車内や、冷房の効いていない暑い部屋の中などでは、やっぱりお花が痛んでしまうんだ。そこは要注意だね。
また、アレンジメントは、給水スポンジでお花を固定することで、デザインもそのままキープしてくれるから、輸送中の振動にも強いし、プロがデザインしたそのままの状態を、ずっとキープしながら、お花を楽しんでもらうことが可能だよね。そこも大きな魅力だと思うよ。花瓶などに入れ替えなくても、プロがデザインしたお花を、そのままお部屋に飾り続けることが出来るんだからね。


たしかに、そういわれてみると、フラワーアレンジメントって、かなり万能型なのね。私は、お花を生けるのも好きだけど、1~3輪くらいじゃないと可愛く飾れないから、やっぱりたくさんのお花を、プロのデザインで、お家に飾れるっていうのは、ものすごく魅力的に感じるなぁ。


まっちーさん、丁寧にたくさん教えてくれてありがとう!ちょっと簡単にまとめてみるね!
・何よりも、華やかな演出を、重視したいということであれば花束、
・翌日以降も、手間いらずで、綺麗な状態を楽しんでほしい!というのであれば、フラワーアレンジメント
がおススメ!って、ことね。
おお!ローズちゃん、すごい!よくわかってくれたね。僕も嬉しいよ。
じゃあ、花束が良いか?フラワーアレンジメントが良いか?そのポイントがよくわかってもらえたところで、今度は、どんな風に、お花をオーダーしたら、より喜んでもらえるのか?そんなところも、アドバイスさせてもらうね。


え~~~!そんなこともわかっちゃうの!すごい!知りたい!知りたい!
どんな風に、お花をオーダーしたら良いの?

より喜んでもらうお花をオーダーするのであれば、その贈る相手の方との関係、立場、お好きな色や花などは、お花屋さんに伝える情報として、必須ともいえる重要な情報となるんだ。
お花屋さんの人柄やポリシーが、どんなものかにもよるんだけど、基本的には、出来る限り、贈る相手の方の情報を、たくさん伝えてあげたほうが、お花屋さんも、どんな風にお花を作ったら良いのか、すごくイメージしやすいと思うんだ。 そういう大切な情報を嫌がるお花屋さんは、顧客のニーズには答えてくれないから、大切な想いの込められたお花などの場合は、ちょっと遠慮したほうが良いかもしれないね。
とりあえず、何でも良いから、お花を作ってほしい!って時や、芸術性が素晴らしくて、相手の好みは関係なく、この素晴らしいフローリストが作ったお花をプレゼントしたい!って思う時なんかは、顧客のニーズを聴きたがらないお花屋さんのほうが、素早く作ってくれたり、よりアーティスティックな作品に仕上がったりする可能性は高いともいえるので、逆に、合っているかもしれないね。
僕は、「想いを伝える」というお手伝いがしたくて花屋になったタイプだから、個人的には、みんなには、ラッピングやその他諸々のコーディネートまで、素敵な素敵な演出ができるように、一生懸命、お話を聞いてくれるお花屋さんがおすすめかな。
贈るお相手の方は、
・男性?女性?
・どんな色合いがお好きか?
・可愛いのと、カッコ良いのであれば、どちらがお好きか?
最低でも、これくらいの情報は、あったほうが良いよね。
相手の人に、そこまで好みを聞いた事が無い!っていう感じで、お花を渡すお相手様の好みなんかが、良くわからないときは、普段のお人柄や、服装、持ち物などから、色合いや雰囲気など、好まれそうなものをイメージしてみるのも、良いと思うよ。



なるほど。普段、なかなか、お互いの深いところまで語り合うことってないから、いろいろとイメージしてみて、お花を贈るのって、ちょっとワクワクするかも。そして、渡したそのお花を受け取った際に、喜んでくれたそのリアクションから、お花を通して、その人のことを、さらに知ることもできるのね。
なんか、お花を贈るのって、取り組み方ひとつで、ものすごく新しい世界を教えてくれるのね。素敵なこと知っちゃったかも。
さすが、華さん!見えない部分まで直ぐに理解出来ちゃうなんてすごいね。想いを込めて、しっかりと向き合うと、フラワーギフトって、とっても素敵なイベントになるよね。
あと、メッセージカードなんかも、出来れば、付けてあげたほうが、より喜ばれる確率は、アップするよね。 「こんな風なイメージで、お花屋さんに作ってもらいました。」 みたいな感じで、さらに一言加えるのも、お花に込めた想いが、余事で伝える事によって、より分かりやすくなるよね。
じゃあ、お花選びまで終わったから、次は、いよいよ、みんなが気になるお値段の相場についても、説明をするね。

お誕生日のフラワーギフトの相場は?

プレゼント選びの際、最終的に気になるのは、値段の相場だよね。ということで、ここでは、「花束」「フラワーアレンジメント」を、誕生日に贈る際の値段相場を説明するね。

だいたい3,000円~5,000円程度が相場
相手にそんなに気を使わせないで、お花で喜ばせることが出来るイメージの価格帯だよね。

5,500円~11,000円程度が相場
結婚記念日や、還暦、古希、喜寿などのスペシャルなお祝いなら、1万円以上ということも非常に多いよね。あと、ファンの人が、お花を贈るときなんかは、みんなもかなり気合が入っているから、芸能人やアーティストのお誕生日に、2~3万円の価格帯は良く出るし、最高では20万円以上のお花というものもたまにあるよ。


え~~~~~~!20万円!!すごい!!どんなお花なんだろう?

あっ!まっちーさんのお店4 peace cloverのWEBサイトで、見たことあるかも!あの大きなお花じゃないかな?
生花スタンドのページにあるよね。お花企画っていって、たくさんのファンの人がお金を出し合って、大きなお花をアーティストに送るんだ。僕はアイデアを出すのがものすごく好きだし、みんなのイメージを形にする事にワクワクしてくるから、とっても楽しく製作させてもらってるんだ。


楽しくお仕事ができるなんて、お花屋さんって、とっても素敵なお仕事ね!私も将来、お花屋さんになろうかなぁ~。まっちーさん、今日は、たくさん教えてくれてありがとう。リリーちゃんのこと、もう一度しっかりとイメージしてみて、またお店に来るね!その時は、素敵なお花をお願いします!

わたしも、ローズちゃんについてきて、思いがけず、たくさんの情報を手に入れちゃったわ。一緒に来てよかった。わたしも誰かにお花をあげたくなってきちゃったから、近々またお店に来ますね。
おお!華さんまで、お花買いに来てくれるの?嬉しいなぁ。他にも、お花についての質問が頭に浮かんだら、遠慮なく何でも聞いてね。またのご来店、楽しみに待ってるね。

おまけ「特殊なお届け場所への贈り方」

最後に、おまけで、お届け先が、ご自宅などではなく、特殊な場合の時の注意点について、お伝えしておきます。
ケース1:お届け先が、コンサート会場や、ライブハウスなどの場合。
芸能人の方や、アーティストの方の、生誕祭や、たまたまライブが誕生日前後だったりした場合、このように、会場にお花を贈ることも多々あります。 その際に気を付けてほしいのは、「事前に、会場や、所属事務所などに、お問い合わせをしてもらうこと」です。 アーティストによっては、お花を禁止している場合もありますし、会場によっては、狭すぎて、お花が飾れないなどということで、せっかくお花を配達に行っても、その場で断られてしまうこともあります。
ライブの詳細を、アーティストサイドのホームページで、詳しく説明されている場合には、<お花のお届けについて>のような感じで、
・イベント前日の搬入を指定 されたり、
・詳しく搬入時間まで指定 されている場合もあります。
せっかくお持ちしたお花が、お届けできないなんていることがあると、非常にもったいないことにになりますので、
是非、事前に、
「運営的に、会場でのお花の受け取りは可能か?」
「希望の配達指定日・配達時間はあるか?」
などを、HPなどでご確認、もしくは、お問い合わせをされてみてください。


ケース2:予約されているレストランやご宿泊施設のお届けの場合。
外食時や、旅行先などで、お誕生日のお祝いをされる場合、こういった施設に、事前に、お花を届けておくこともよくありますよね。
こういった場合も、必ず、施設のほうにいろいろと連絡を入れておいたほうが良いです。
・「お花の搬入は問題ないか?」
・「前日のお届けも可能か?当日なら何時ごろが良いか?」
・「業者は○○という花屋(配送業者)を使うので、対応をお願いしたい。」
などといった感じで、連絡を入れておいていただけると、配達の際に、受け渡しがスムーズになり、お花の保管にも、気を使ってもらえるので、お勧めです。
受付で、 「お花が来るとは聞いていない」 「お花は生ものだから受け取れない」 などと言われると、こちらも、せっかくのお花がお届けできず、無駄になってしまい、お花が可哀そうですので、是非、事前の確認をお願いいたします。

まとめ
- セレモニーとして、その場での演出を重視して考えるのであれば、花束。
- 翌日以降のことも考えるのであれば、手間が少ないのがフラワーアレンジメント
- お花屋さんに、製作しやすいように情報を渡す。
- 贈るお相手の方とは、どんな関係?
- 男性?女性?
- どんな色合いがお好きか?
- 可愛いのと、カッコ良いのであれば、どちらがお好きか?
- 一般的に軽いお付き合いであれば、だいたい3,000円~5,000円程度が相場
- 大切なお付き合いのある方であれば、5,000円~10,000円程度が相場
いかがでしたでしょうか?
次回は、花職歴20年以上の花屋店主が、自信をもって、
「花束とフラワーアレンジメントの、それぞれが似合う最適なシーン②」
をお勧めいたします。
おたのしみに!